NEWS

2017.11.24クラボウ

世界を股にかけて奮闘するクラボウデニムの営業マンの秘密。

  • twitter
  • facebook

 

ファッション業界の最前線を行くアパレルに、クラボウデニムの素晴らしさを伝える敏腕営業マン・中野光雄さん。世界を舞台に活躍する彼が、イチ押しデニムから海外での失敗談までを、ざっくばらんに語り尽くしました!

就職先にクラボウを選んだ理由。

アメリカでのデニム販売を担当

<現在はアメリカのお客様にデニムを販売>

ーー入社されて、どのくらいですか?
中野 今年で10年目です。
ーーどうして就職先にクラボウを選ばれたんですか?
中野 アパレル販売員の経験がありまして、そのときにジーンズを扱うことが多く、そこでまずデニムに興味を持ちました。就職先として、初めは商社からアパレル・素材メーカーまでを幅広く見てたんですけど、どうせならデニムをイチから作るところに携わってみたいという気持ちが強くなって、クラボウを選びました。
ーー現在はどういうお仕事をされてるんですか?
中野 海外のお客様に弊社のデニムを販売する仕事をしています。
ーーどちらの国に?
中野 少し前まではヨーロッパを担当していましたが、つい最近、アメリカ担当に変わりました。

<食のバリエーションも豊富で暮らしやすい香港>

ーー勤務地は日本ですか?
中野 そうですね。基本的に取引先とはメールや電話でやり取りするんですが、現地にエージェントがいますので、月1ペースで   アメリカにも行きます。
ーーアメリカのどちらに?
中野 ロサンゼルスとニューヨークが多いですね。
ーーということは、英語も話せるんですか?
中野 仕事と日常生活に苦労しないぐらいには。小学生の頃から英会話をやってましたし、大学も語学系だったので。あと、語学留学でカナダとスペインにそれぞれ半年ほど住んだこともあります。やっぱり、そのときの経験が大きいですね。
ーーいろいろ行かれてるんですね。ちなみに海外だと、どの国が一番良かったですか?
中野 アメリカとヨーロッパの話をしておいてなんなのですが、一番は香港ですね。実は去年まで6年間、駐在してたんです。
ーーどういうところが好きですか?
中野 とにかく暮らしやすいです。アパレルのソーイングオフィスもたくさんあるので外国の方もたくさんいらっしゃいますし、いろんな人がいる分、食べ物のバリエーションも豊富で、和食も日本と遜色ないものが食べられますから。総合的に一番です。

カバンの中が、いつもデニムでパンパンに。

「AQUATIC(アクアティック)」は様々な商品に展開可能

<色落ちしにくいデニム生地「AQUATIC(アクアティック)」>

ーー取引先はどういうところが多いんですか?
中野 デニム担当なので、やっぱりアパレルがメインです。ただ、弊社には通常のデニムに加えて、「AQUATIC(アクアティック)」という色落ちしにくいデニム生地などもありまして、リビング製品にも十分対応できるので、これからどんどんマーケットを広げて行きたいです。

デニムの展示会でのお客様

<「イエス」「ノー」がハッキリしている海外のお客様>

ーー海外と日本で商談に違いはありますか?
中野 日本だと「よろしくお願いします」みたいな感じで名刺交換から始まりますけど、海外の方は握手からですね。もっとフレンドリーな方になると、まずはハグとか。。。。。そういう習慣がない日本人の私にとっては少し緊張しますが(笑)。あとはいい意味で自分の考えや意見を主張するので、「イエス」「ノー」がハッキリしてる人が多いですね。
だから本当にいいと思ったデニムしか選ばないんですよ。合理的というか。

海外出張へ行くとき持っていくデニムでパンパンの旅行カバン

<海外出張へ行くとき持っていく旅行カバンはいつもデニムでパンパン!>

ーーデニムって、どのくらいの種類を作られてるんですか?
中野 1回の展示会に出展するサンプルが約200種類前後。それでも選りすぐってますから、いままでに作ってきたデニムの数となると、もう数えきれないですね。
ーーそんなにあるとは…。ビックリしました。
中野 なので海外出張に行くときも、ひと苦労なんです。大きいサイズの旅行カバンを2~3個ガラガラと引いて行くんですけど、中身は飛行機に預けられる重量制限の32㎏ギリギリまで詰め込んだデニムのサンプルでパンパン。通関のときにカバンを開けられて、「なんですか、これは?」なんてことも、しょっちゅうありますから(笑)。

特に愛着のあるデニム 通称「シボシボデニム」

<特に愛着のあるデニム 通称「シボシボデニム」>

ーーそれだけ数ある中から選ぶのは難しいと思いますが、特にお気に入りのデニムがあれば教えてください。
中野 洗うとギュッと縮んで色の濃淡が出やすいデニムがあるんです。日本のお客様に紹介するときは、生地に出る表情が"シボシボ"してるので、わかりやすく「シボシボデニム」って呼んでるんですけど。そのデニムにはヨーロッパ担当の頃から力を入れていて、アメリカのマーケットにも売り込んでる真っ最中なので、特に愛着がありますね。ーーそういう特徴のあるデニムも作れるんですね。
中野 はい。紡績会社として、弊社は約130年の歴史がありますので、糸の段階から変化を加えたりと、かなり深く細かい調整が可能です。
ーーそれもクラボウのデニムが世界中から支持される理由のひとつですね。
中野 そうですね。あとは1973年に業界で先駆けて国産デニムの開発に成功し、40年以上に渡って様々なアパレルにデニムを販売してきたという実績も大きいと思います。品質に関しても、「クラボウスタンダード」という社内独自の基準を設けて徹底管理していますので、安定して高品質のデニムを常に提供できるのも弊社の強みですね。

デニムは思い通りにならない。

いろんな表情が出せるデニム

<いろんな表情が出せるデニム>

ーー中野さんから見て、デニムの面白さって、どんなところですか?
中野 いろんな糸があって、いろんな表情が出せるところです。糸を設計してもらって、染めてもらって、織ってもらって、最終的にはそのデニムを洗うとどういう表情が出るかっていうところまで確認してからお客様のところに持っていくんですけど、いい意味で予想してなかった表情が出たりすることもありますからね。
ーー失敗することもあるんですか?
中野 もちろん、あります。なかなか思い通りにいかないのも、面白いところではあるんですけど。デニムはすごく奧が深いです。

思い通りにいかないデニムの奥の深さが面白い

<思い通りにいかないデニムの奥の深さが面白い>

ーーちなみに中野さん自身は、仕事で失敗されたことってありますか?
中野 ありますね。あまり思い出したくはないんですけど、デニムの織り方の指示を間違えたという大失敗が(苦笑)。
ーー最終的にどうされたんですか?
中野 もちろん作り直しました。そのときは、たまたま糸の在庫があったのと、染めから織りまで弊社が長い時間をかけて築いてきた生産ネットワークの方々に超特急で再生産していただいたので助かりましたけど。
ーーそういう仲間が周りにいてくれるのは心強いですね。
中野 本当に。あと、これは失敗というか私の不注意なんですけど、海外出張でスリに遭って、財布の中身だけを抜かれたことがあったんです。しかも、旅の序盤に。
ーー最悪のタイミングですね。
中野 そうなんです。でも、そのときも私のテンションが下がらないように職場の人たちが盛り上げてくれて、なんとか大事な展示会を乗り切ることができました。取引先の皆さんにとって私も、そういう心強い存在でありたいですね。
ーーそのために何か努力されてることはありますか?
中野 デニムに関しては、アパレルでは知り得ないようなこともたくさん知っているので、例えば社内プレゼンや販促に役立つ資料を提供したりという協力は惜しみません。いい生地を作って提供するというのはもちろんあるんですけど、お客様のお役に立てるのであれば、ソフト面まで全力で手助けします!

 

クラボウ 営業マン  ■プロフィール
  名前:中野 光雄(なかの みつお)
  年齢:33才   
  趣味:散歩、食べ放題     
  モットー:まず普通に考えてみる